長崎市に住む高齢の女性が、電話で息子を名乗る男らから現金200万円を騙し取られました。
犯行は、医師や会社の上司らをかたる複数の人間が 巧妙に連携して行われていました。その手口とは──

「息子さんがヘリで病院に搬送」との電話

被害を受けたのは長崎市に住む80代の女性です。

警察によりますと、今月9日、女性の自宅に『医師を名乗る男』から「息子さんが “喉のポリープ処置” のためドクターヘリで搬送されてきた。会社の上司のオダさんと病院に来ています」と電話がありました。

その直後『上司のオダ』を名乗る人物が「息子さんの処置は終わった。“私の息子”が 実家まで息子さんを送ります」と連絡してきました。

その後『息子』を名乗る男から電話があり、
「病院で財布をなくした。財布の中に会社のキャッシュカードがある」
「会社の支払いができず、立て替えないといけない」
「オダさんのお母さんが300万円出してくれるので、お母さんも協力して欲しい」などと金を用意するよう指示しました。

現れたのは”上司オダの息子”を名乗る男

被害に遭った女性は『息子』を名乗る男から指示された通り、用意した金を自宅を訪ねてきた『上司 オダの息子』 を名乗る男に渡しました。
その額は200万円。

被害女性が息子に電話をかけると…

金を渡した後、女性が息子に電話をかけると「そんなことは知らない」と話したことから、詐欺の被害に気付き、警察に届け出たということです。

警察は、電話での金の話は詐欺を疑い、心当たりのない番号からの電話には出ないようにするなど注意を呼びかけています。