こうした菓子は月に1回、ラボで販売していて販売日には全国から人が集まり、すぐに完売してしまうそうです。

移住前は20年東京で菓子の研究や食品メーカーとの商品開発を行っていた長田さん。今はオンライン教室を開催し受講者は全国に100人以上います。

オンライン教室受講者:
自分で発想するのでは得られないようなハーブの使い方とか素材の組み合わせ方などのアイディアをいただけるのがとても魅力的だなと思う。

長田さんとイベントを開催した人:
その素材の味を最大限生かしたようなシンプルなお菓子を作ってらっしゃるのでとてもやさしい味がしますよね。

長田さんがレシピ作りで最も大切にしているのがこの「素材」の声を聞くことです。

長田佳子さん:
季節で感じる自分の五感に素直に香ってきた香りだったりをお菓子に落とし込んでいるので、その時丁度食べたかったみたいなものを作れるといいなと思う。

山梨に移住したきっかけは、身近にその「素材」があることでした。

モモ農家 原田弓大さん:
ちょうどきのう開花したばかり。

長田さん:
かわいいですね!去年アイススクリームにしたものですね!

ラボの近くのモモ畑です。2022年、長田さんは傷がついて販売できないモモを買取り、菓子として蘇らせ販売しました。

原田さん:
安い値段が付いたり使えないから捨てちゃうのが精神的にダメージがある。そういうのが無駄にならずちゃんとしかも美味しくしてもらって届くんだったらとても嬉しい。

長田さん:
なるべく体に優しく気持ちにも優しいものが私もレシピとして考えますし、それを作る方が幸せを感じるような瞬間があるといいなと思っています。農家さんも地域も元気になっていくような役割ができたらいいなと思っています。