「大丈夫だと思った。でも敬遠されているものは売れない」

こうした中、処理水が海洋放出されることについては…。

山治・山崎康弘代表「正直僕もすごい気にしていた。ただ、経済産業省さんとエネルギー庁さんが来て、きちんと説明を聞いた。そしたらやっぱり納得できる。説明を聞いて、処理水という言葉はこういうために使うんだと思ったし、処理水だったら大丈夫だと思った」

処理水の安全性について、理解を得られたという山崎さん。

それでも今後、常磐ものを積極的に扱うことには葛藤があるといいます。

山治・山崎康弘代表「僕らもやっぱり商売なので、お客さんが敬遠されているものは売れない。僕らが大丈夫だって、そのエビデンスも話できないし、(政府は)一生懸命もっと説明した方がいいなというのは感じた。だって知らない人ばっかりだから」

こちらの店では、5年前に買い付けを再開してから、常磐ものの評価が戻ってきたことを実感しています。

大辰・加山泰博さん「一回口にして食べてもらって、本当に常磐ものの魚っていいよって言ってくれるお客さんが多いので、だんだん使ってくれるようになった。(処理水を)放出することによって、またこれで元に戻っちゃうんじゃないかというのが懸念される」

懸念される風評被害。

産地と消費者をつなぐ市場関係者が望む対策は…。

大辰・加山泰博さん「買ってもらって気にしてもらわないと、やっぱり常磐ものっておいしいんだというのを皆さんが声を大にして言ってもらうことによって、風評被害もなくなるんじゃないかと思う」