ウクライナと隣接する旧ソ連構成国のモルドバで12日、エネルギー価格の高騰に抗議する野党支持者ら数千人がデモを行い、親欧米のサンドゥ政権の退陣などを求めました。

地元メディアなどによりますと、モルドバの首都キシナウで行われた抗議デモは親ロシア派野党の呼びかけのもと数千人が参加し、3か月分のガス代や電気代を政府が負担するよう要求しました。

デモ参加者らは親欧米のサンドゥ政権の退陣などを求めていて、一部が警官隊と衝突し、これまでに50人以上が刃物などを所持していたとして拘束されています。

モルドバ東部には親ロシア派支配地域「沿ドニエストル共和国」があり、ロシア軍が駐留するなどロシアが強い影響力を持っています。

サンドゥ大統領は先月、ロシアがモルドバの政権転覆を企てていると公表。今回の抗議デモについて、モルドバ当局は「ロシアの情報機関がデモを通じ、不安定化を図っている」と警戒しています。