青森県内の各地の道路上に設置されている温度計。運転中のドライバーに気温を知らせてくれるものですが、この温度計の温度は一体どこのなんの温度なのでしょう?
市内の気温?その場の気温?それとも路面の温度?ドライバーとして冬の期間は特にお世話になった、この温度計について取材をしました。

■まずは県に取材!

国道や県道、市町村道のように道路は国・県・市町村がそれぞれ管理しています。今回は広い範囲で道路を管理する国と県に取材をすることにしました。
まず取材をしたのは、青森県庁の県土整備部道路課。この課の道路環境グループでは、県の管理する道路上に設置された道路照明灯やカーブミラーなどの道路付属物の管理のほか、歩道の整備といった道路環境を守る仕事を主に行っています。今回の取材は道路環境グループサブマネージャーの戸田 厚衛 主幹と道路環境グループの山田 祥也 技師が応じてくれました。


このような取材自体珍しいと語る2人。まず名称について伺ってみると、県ではこの温度計のほか風速を表示するものなどを総称して「気象表示板」と呼んでいるよう。また設置している場所については、冬場に凍結しやすい道路のほか橋や坂道となっている凍結した場合に危険な場所で、県が管理する道路には100基以上が設置されているとのこと。
構造についても気になり伺ってみると、古いものについては電線から電力を供給して動いているといいますが、屋外にある最新式のものについては太陽光パネルが付けられており、そこから供給した電力のみで動いているようです。
また、温度を測るための機器は電光掲示板の裏側、もしくは電柱の下側にほとんどついていて、その場の気温をリアルタイムで表示しているとのことでした。



■国にも取材!
次に取材したのは、国土交通省 東北地方整備局 青森河川国道事務所。県内を流れる河川の管理や改修のほか、国の道路を建設・管理している国土交通省の出先機関の一つです。取材に応じてくれたのは、ここの道路管理第一課 相馬 和也 課長。まずは、県への取材と同じように名称から伺いました。すると、正式な名称はないものの青森河川国道事務所では「気温表示計」や「気温表示盤」と呼んでいるとのこと。
設置場所は、事務所が管理する県内の国道4号、7号、45号のほか八戸から国道4号までの104号、津軽自動車道、上北自動車道、三陸沿岸道路(階上IC~八戸JCT)の路面が凍結しやすいと思われる場所など約100か所とのこと。やはり県への取材同様、温度計は路面の凍結しやすい場所に設置されており日本国内の南側よりも北側の雪国である青森県や北海道などのほうが設置数は多いと思われるとのことでした。
また温度計のなかには、路面が凍結しやすくなる2~0度以下になると自動的に点滅するものもあり、より効果的にドライバーに冬道の危険を知らせています。