原発事故後、福島第一原発では放射性物質トリチウムを含む処理水が溜まり続けていて、東京電力は、現在、海への放出に向けた工事を進めています。(全4回①のうち①)

奥秋直人キャスター「私の左右、そして後ろには、巨大なタンクが沢山並んでいます。この中には、トリチウム以外の大部分の放射性物質を取り除いた処理水といわれるものが入っています」

福島第一原発に立ち並ぶ、高さおよそ10メートルの巨大なタンク群。
保管されているのは、放射性物質・トリチウムを含む「処理水」です。

奥秋キャスター「いま私の手にあるのが処理水です。ご覧のように、見た目は普通の水と全く変わりません」

原発事故後、原子炉建屋から発生する汚染水。
多核種除去設備=アルプスで大部分の放射性物質を除去していますが、トリチウムと呼ばれる放射性物質は取り除くことができません。

構内に、およそ1000基ある巨大タンクは、日々、処理水がたまり続け、その容量は限界に近づいています。

東京電力リスクコミュニケーター・高橋さん「(タンクは)秋ごろにいっぱいになると予想しております」
奥秋キャスター「タンクがいっぱいになった場合の対処法として増設するというお考えはあるんですか?」
東京電力・高橋さん「現在のところタンクを増設する計画はございません

処理水の処分をめぐり、2015年、政府と東京電力は県内の漁業者と“ある約束”を交わします。

それは、「関係者の理解なしにいかなる処分も行わない」というものです。

しかし…。