ちょうど1年前、静岡県牧之原市で発生した竜巻とみられる突風災害を教訓に、住民たちは自分で出来る対策を強化しています。
<青島康之さん>
「あのときは雷と雨が強くなってきたから、犬だけは家の中に入れたんですよ。竜巻がきて、あとから見たら、犬小屋が影も形もなかった。わんちゃんだけは助かりました」
牧之原市の布引原地区に住んで50年以上という青島康之さんです。青島さんの自宅では、木造の車庫が全壊しました。
<篠原大和カメラマン>
「トラックが何台も横転しています」
布引原地区では2021年の竜巻とみられる突風で、多くの建物が被害を受けました。
<青島康之さん>
「ガラスが割れたり、破片が飛んだりしたときに、ガラスを踏んでも足に刺さらないスリッパを用意しています」
防災用の底が厚いスリッパでガラスの破片などから足を守ります。突風災害によるケガ人は3人。いずれも割れたガラスによる切り傷でした。夜間に停電したことから足元が見えにくい状態でした。
<青島康之さん>
「みなさんのお宅、(ガラスが)粉々に割れている。廊下やソファーがガラスだらけ。日頃は寝室の枕元に置きます。なにかあったときはとりあえず履いて外へ出る」
青島さんは突風災害以降、風が強いと感じたら雨戸を閉め、庭の植木鉢などを中にしまうようにしています。突風が入り込み、全壊した車庫も風が入らないシャッター付きのものに変えました。
<青島康之さん>
「まさかここで竜巻が起こるとは考えてもみなかった。でも、実際に起こってしまった。いつ起きてもいいような備えは個人個人でやっておかなけばいけない」
同じ地区にあるコミュニティセンターです。突風災害で活躍した防災用品があります。
<大崎信博牧之原区長>
「これがガスボンベを使うガス発電機です」
家庭用のカセットボンベが使える取り扱いや維持管理が簡単な発電機です。
突風災害の直後、住民たちは暗闇を照らす照明や情報を得るためのテレビ、スマートホンを充電する電源として使いました。牧之原市もこの発電機を備え、希望する地区に貸し出しています。
竜巻とみられる突風を経験したことで強化された備え。市は被害を受けた地区だけでなく、多くの市民に突風への備えを呼びかけています。
突風災害を経験したことがある人は少ないと思いますが、静岡県は全国でも突風の被害が多い地域です。防災用のスリッパは地震の時にも役立ちますし、私たちにどんな備えができるのか考えておきたいですね。
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