■ミトコンドリアDNA型鑑定 かかる時間は?

今回の骨はミトコンドリアDNA型鑑定で何か進展はあるのか、かかる時間はどのくらいなのかについて、法科学研究センター所長の雨宮正欣さんは「事件捜査で滅多に用いられないため、通常のDNA鑑定に比べ少し時間がかかるかもしれない。ただこういう事態なので、急げば1週間程度で結果が出る可能性もある」と話しています。


井上貴博キャスター:
ミトコンドリアは「量が多い」「サイズが小さいので生存率が高い」ということが言われていますね。

星浩コメンテーター:
十数年前でしたか、北朝鮮から横田めぐみさんのものと称する骨が送られてきて、ミトコンドリアDNA型鑑定をするということになったのですが、情報量が少なくてなかなか特定はできず、結局、日本政府の立場としては横田めぐみさんのものではないという判断であったので、なかなか解明するのが難しい場合も多いようです。

井上貴博キャスター:
警察の捜査でミトコンドリアDNA型鑑定が使われるのは一般的なんですか?

星浩コメンテーター:
戦没者の遺骨とかに使う方が多いと聞きますね。乾燥して一般的な核のDNA鑑定ができない場合は、ミトコンドリアDNA型鑑定をやると聞いています。

■靴・靴下から個人を特定できる可能性は?


ホラン千秋キャスター:
ここまでは骨にまつわるお話でしたが、他にも靴・靴下が見つかっていて、雨宮さんはこういったものから個人を特定できる可能性は十分あると話しています。


その理由として、例えば、靴や靴下からDNA鑑定が可能な「試料」が見つかれば個人を特定することができる。例えば毛髪や皮膚、爪の一部、血液といったものが見つかれば、これから個人を特定することは可能だということです。

さらに、骨のミトコンドリアDNA型鑑定と、何が靴や靴下にくっついているかという情報を合わせて総合的な判断が可能になるということです。ですので靴や靴下も重要な手がかりになりそうです。

こちらは一般論ですが、事件か事故かを判断できる情報が靴や靴下にある可能性があるそうです。

例えば「微物」(繊維片・植物片や違う場所の土など)。どんな繊維がくっついているか、植物片がくっついているかなど、あれば「これはここからやってきたものだ」など情報がありますので、そういった微物が検出されれば捜査の手がかりになります。

そして、靴下の擦り減った跡などがありますよね。「本人の他の靴と比べて擦り減り方が似ている」など外形的な情報からも判断できる可能性があるということですので、こちらも期待したいですよね。

井上貴博キャスター:
靴の底の擦った跡などを照合して、これがどうかと。そういうアプローチもあるんですね。

星浩コメンテーター:
いろんなやり方がありますけど、今回の骨が発見された場所がちょっと不自然な感じもします。お母さんからすれば、一刻も早く確認してもらいたいということだと思います。

井上貴博キャスター:
ここまで月日をかけて警察が見たとしても、子どものものは小さいのでなかなか見つからなかったものが今回見つかったという可能性も指摘されています。

星浩コメンテーター:
懸命に捜索をしてもらいたいと思います。