小川泰平氏(犯罪ジャーナリスト 元神奈川県警刑事): 通常、タリウムを摂取するとですね、体に異変を感じますから、実際に自宅に帰ってくるときには、そういう防犯カメラではその異常がないような歩き方をしているというようなことから考えると、やはり自宅に戻ってから、何らかの方法でタリウムを摂取させられたんだろうというふうに警察は見ているようですね。

―――今後の捜査はどういったところになりそうですか。

 まず一番は入手経路です。タリウムをどういう方法で入手したか、通常一般の家にタリウムなんて普通ありませんので、しかも今は薬局でも売っていません。あとは、摂取方法と、宮本容疑者さんと濱野さんの関係性。そういったところを警察は慎重に捜査していく必要があるだろうなと思いますね。

―――去年10月に発生して、逮捕が3月3日。約5ヶ月の期間というのはどう見ていますか。

 この期間で捜査をしていたわけですね。実際に亡くなってから任意の事情聴取では、当然本人は否定しています。否定している状態では逮捕状も請求できない、逮捕状も取れない。その中でこの事件を究明し真相究明するためにいろんな捜査をやっていって、これ警察の単独で逮捕できるような事件ではないので、当然ですけども検察庁と協議をしています。

 任意の事情聴取のときは否定している。当然、本人が簡単に認めるわけではない。否認もしくは黙秘しても、起訴できる、公判維持できるぐらいの証拠を持っているのか、ある程度警察や検察が自信を持って対応したのではないかなというふうには見ています。