一方のシリアの被害は? 増えるコレラ感染…

ホランキャスター:
トルコの隣のシリアでも大変悲惨な状況です。シリアの北西部では、長く続いている内戦のため政府の支援が入りません。亡くなった人は4000人以上となっています。
さらに深刻な事態として、直接的な地震による死者ではなく、コレラの感染が増えていて、568人に症状が見られ、死者も出ています。

シリアの民間防衛隊「ホワイトヘルメット」によりますと、地震によるインフラの破壊が病気発生の可能性を高めている。水道などインフラが損傷、きれいな水が少ないことが、この感染症の蔓延の原因ではないかというふうに指摘しています。

すぐにこういったインフラが直るわけではなく、今後も被害の拡大が懸念されています。

日本に求められる支援とは

井上キャスター:
他にもがれき撤去時に、大量のアスベストが発生して、健康被害なども指摘されてますが、シリアが大変に難しい状況で、反体制派が支配している地域があり、内戦がずっと続いてきた。
そのシリアの後ろ盾になって、ロシアが動いてくれるかというと、そうではない。支援物資を送ったとしても、市民に届かない。救援隊が入ってもリスクが高い。どう支援していけるのでしょうか?

田中ウルヴェ京 スポーツ心理学者(博士):
こういうような災害が起きた後の、いろいろな救済支援の難しさを考えると、その土地のそもそもの政治体制、医療体制などが本当に課題になってくるということがあります。
例えば、日本は残念なことに地震大国です。ただその中で、私たちはいろいろな支援のことも知っています。今はまだ短期的な支援ですが、これから中期的、長期的な支援をしなければいけなくなる中で、例えば、日本では建物の技術的な支援、どのような建物が、今回のトルコやシリアの地震で残ったのか?残らなかったものは何が課題だったのか?どういった建築の技術支援ができるのか?そんなことも考えるべきではないでしょうか。

2023年 トルコ・シリア地震救援金
口座名「JNN・JRN共同災害募金」
口座番号 三井住友銀行 赤坂支店 (普)9628608