2017年に起きた県の消防防災ヘリコプターの墜落事故から6年が経ちました。

消防防災航空隊は、犠牲となった9人の遺志を受け継ぎ、空の安全を誓って、活動を続けています。

松本市にある慰霊碑の前で5日行われた追悼式には、遺族や消防関係者などおよそ50人が参列しました。

(阿部知事)「航空隊の任務遂行の大前提は、隊員一人ひとりの安全確保であることを深く肝に銘じ、活動を続けてまいります」

事故が起きたのは2017年の3月5日で、訓練に向かっていた消防防災ヘリ「アルプス」が松本市の山中に墜落し、9人が死亡しました。

(須山勇貴(すやま・ゆうき)消防航空隊長)「安全を最優先した運航を継続していきます」

事故から6年の追悼式。

隊員たちが慰霊碑に安全を誓い、参列者が花を手向け9人の死を悼みました。

犠牲となった隊員たちの活動は、若い世代にも影響を与えています。

事故のあと、航空隊のことを知ったという兄弟の夢は、ヘリの整備士、そしてパイロットになることです。

(6年生・丸山颯太(まるやまそうた)さん)「僕に夢をくれてありがとう天国からずっと空を見守っていてくださいという思いを伝えました」

2022年7月、標高2630メートルの北アルプス。

負傷した登山者の救助活動です。

2021年から新たな機体での運航を始め、2022年度はこれまでに36人を救助しました。

(須山勇貴消防航空隊長)「亡くなった隊員の思いであるとか事故の痛みを忘れてはいけないし、航空隊の再構築は事故の痛みから始まっていることを決して忘れてはいけない」

4月からは、新たに1人が隊に加わり、目標としてきた操縦士4人体制が整います。

柔軟な運航が期待される中で、消防防災航空隊は、空の安全を守り続けることを固く誓い、活動していくことにしています。