任期満了に伴って6月に行われる青森県知事選に出馬するため、むつ市の宮下宗一郎市長が辞職し、市長を務めた8年8か月を振り返りました。
3日午前8時。宮下宗一郎市長の最後の登庁は3月にも関わらず、吹雪きとなりました。
※むつ市 宮下宗一郎市長
「思いがけず冬景色になってしまったが、私の心境としては『春水満四澤』と言うか、非常に心が穏やかにきょうの日を迎えることができた」
午前10時、宮下市長は最後の市議会本会議に臨みました。この中で、新年度の一般会計予算案をはじめ、8件の予算案すべてが原案通り可決されると、予算成立後に辞職する考えを示していたため、すぐさま議長室を訪ね、退職願を提出しました。
※むつ市 宮下宗一郎市長
「この度、一身上の都合によりまして、市長の職を辞する決断をしました。そのむね、議長に報告し、議会でよろしく取り計らいいただければと思います」
このあと議場で採決が行われ、賛成多数で宮下市長のきょう付での辞職が決まりました。
※むつ市 宮下宗一郎市長
「市長不在の期間を作ってしまうことは、私自身は少し悔いが残る部分はありますけど、むつ市議会がますます発展しますことを心から祈念申し上げて、退任にあたっての皆さまへの感謝の気持ちの挨拶とさせていただきます」
むつ市長選は4月16日に告示、23日投開票の日程で、次の市長が誕生するまでの間は副市長が職務を代行します。
宮下市長が8年8か月の間、担ってきたむつ市政。2014年、父・順一郎氏の死去に伴う市長選に官僚を辞めて立候補して初当選。2022年6月からは3期目を務めていました。
※むつ市 宮下宗一郎市長
「これからずっと先に歴史的に評価されることが、この8年8か月すごく多かったなと将来言っていただけるような形をつくれたと自負しております」
ともに市政を運営してきた職員からの言葉に、市長が目頭を熱くする場面もありました。
※代表の職員「市民のために一緒に泣いて、市民のために一緒に笑って、市民のために一緒に怒って、宮下市長ありがとうございました」
午後5時15分。宮下市長はすべての業務を終え、職員に見送られながら市役所を去りました。6月の青森県知事選には青森市長の小野寺晃彦氏も立候補を表明しています。