「天下第一の桜」で知られる長野県伊那市の高遠城址(たかとおじょうし)公園で初めて行われた歴史探訪ツアー。
年間を通した誘客につなげようと劇を交えたツアーに密着しました。

「無論、天下統一じゃ!」

高遠城址(たかとおじょうし)公園のあちらこちらに現れた戦国武将。

(仁科五郎盛信)「みなの者 心を一つにして粉骨砕身戦おうぞ!」

(織田信忠)「全軍突撃開始!」

実はこれ、歴史探訪ツアーの一幕です。

テーマは、441年前の3月2日にこの場所で繰り広げられた「高遠城の戦い」です。


(真田昌幸の忍び伊助)「織田信長殿は武田を倒し天下の覇者となる絶好の機会到来と考え嫡男・信忠殿とともに信州飯田方面へ進軍し武田は窮地に陥っている」

戦いでは織田信長の嫡男・信忠(のぶただ)が率いる5万人の軍勢と、武田信玄の五男で高遠城主だった仁科五郎盛信(にしなごろうもりのぶ)が激突。

市の観光協会がこの歴史を誘客につなげようと、始めてツアーを開催しました。

ツアーには戦国武将や案内人が登場。
両軍の動きを時系列で追うように公園内や周辺を巡り、戦いにゆかりのある場所を訪れました。

2時間ほどのツアーは、武田軍に最後まで忠義を尽くした盛信が自害して幕を閉じました。

(参加者)「すごく臨場感があっていいイベントですよね。これからもこういうのがあると楽しめたり観光にもいいと思う」

「高遠城址公園を宣伝するにも大いに効果があると思う。花だけでなく歴史もしっかり知ってもらいたいと思う」

(伊那市観光協会丸山舞さん)「話を聞くだけでなく目や音で感じていただくとより当時の様子を思い浮かべやすいのかなと実感した。桜の時期のお客さんが多いが戦国の魅力もあるので年間通して足を運んでもらいたい」

桜シーズン以外の誘客の足がかりに。
観光協会では今後もさまざまなツアーを企画していきたいとしています。