3月、旅立ちの春です。1日、宮崎県のほとんどの県立高校で卒業式が行われました。
今年は、県教育委員会の方針を受け、マスクを外して式に臨む生徒の姿が見られました。

このうち、宮崎工業高校で行われた卒業式には、260人の卒業生が出席しました。

県教育委員会は、今年の卒業式について「マスクを外しても差し支えない」と通知。

これを踏まえて高校では校歌斉唱などの場面を除いて、マスクの着用は個人の判断に委ね、きょうは、ほとんどの生徒がマスクを外して式に臨みました。

(卒業生答辞 藤井舞華さん)
「新しい高校生活への期待や不安もマスクの下に隠していました。私たち卒業生はそれぞれの道を歩んでいきます。また、1からのスタートです。何事も諦めず、何事も挑戦する、私たちらしく精いっぱい生きていきます。」

(卒業生)
「コロナ禍でいろいろできなかったことが多い年(3年間)だったと思います。最後にみんなの素顔が見られてよかったと思います」
「みんなの顔が見られて、誇らしかったです。」

(宮崎工業高校 長友健祐校長)
「委員会からの通知ということで、現場のほうも自信をもってマスクを着用しない卒業式を計画することができたという風に思っています。記憶に残る一日になったんじゃないかなと思います」

一方、350人の卒業生が出席した宮崎大宮高校の卒業式。

こちらでも県教育委員会の方針を踏まえ、マスクの着用は個人に委ねられました。

卒業生たちは、入場時はマスクを外していましたが、着席時には全員がマスクを取り出し着用していました。

(卒業生代表 新山航平さん)
「新型コロナウイルスによって私たちの高校生活はできないことばかりでした。しかし、そんな日々でも今では心から楽しかったし、恋しくてなりません。このように感じるのは可能な限り自分たちで楽しいものにしようと励まし合った仲間がいたからだと思います。」

(卒業生)
「初めてマスクを取って、ちゃんと笑ってるなみたいなのが実感できたので、すごい嬉しかったです。」
「『あっ、こんな顔なんだ』って思ったこともあったけど、(マスクを)外して、みんなですごい笑顔で笑ってるのが本当に良かったです

また、マスクを外して参加できた卒業式に保護者からも喜びの声が聞かれました。

(保護者)
「子どもの笑顔を見て、またこの3年間の思いをもう本当に巡らせながら親として迎えたいなという気持ちはずっとありましたので本当に良かった。最高の卒業式を迎えられたと感謝しております」

県立高校では、この春、6200人余りが卒業します。