侍ジャパンやプロ野球などのキャンプが宮崎県内の各地で盛り上がりを見せる中、急激に需要が高まっているのがタクシーです。コロナ禍で深刻な打撃を受けたタクシー業界にも「侍ジャパン効果」が波及しています。

祝日の23日、サンマリンスタジアムには朝から多くの観客が訪れました。

事前に駐車券を購入しなかった観客が利用するのが・・・

(三浦功将キャスター)「きょうも指定の駐車場からシャトルバスを使って来場するお客さんが非常に多いんですが、その次に利用頻度が高いのが…タクシーです」

球場のすぐ目の前まで乗り入れできるとあって、家族連れなどが多く利用していました。

(三浦)「きょうはどうしてタクシー利用された?」

(利用客)「混むと思ったから。いろいろ考えたけど、タクシーが一番」
「まず駐車場がとれなかったのと、電車がかなり混んでいると思ったので、タクシーにした」

コロナの状況も落ち着きをみせ、さらに侍ジャパンのキャンプ効果も加わり、宮交タクシーでは去年、おととしのキャンプシーズンよりも利用客が5割ほど増えているといいます。

この利用頻度の高さにドライバーは・・・

(宮交タクシー 阪本嘉広さん)「特にタクシーなどは活気が出て、本当に盛り上がっております。本当大変うれしいこと」

新型コロナの影響で深刻な打撃を受けてきたタクシー業界。

こちらのドライバーも売り上げが一時、7割ほど落ち込みました。

こうした影響もあり、宮交タクシーではコロナ前に比べて、ドライバーの数がおよそ1割減ったといいます。

(宮交タクシー 橋本誠 取締役 業務部長)「コロナの影響を受けたときはなかなか受注につながらず乗務員の数も減ったが何とか巻き返しを図っている」

県タクシー協会によりますと現在、宮崎市内には911台のタクシーが登録されていますが、ドライバー不足は深刻で、実際に稼働しているのは7割程度にとどまっているといいます。

(宮交タクシー 橋本誠 取締役 業務部長)「コロナ前の状況にはなかなか戻っていないが、少しでもお客様に利用していただくような対応をできればいい」

キャンプの盛り上がりはコロナで疲弊した県内経済の復活へ向けたのろしとなるかもしれません。