プーチン大統領はロシアの祝日「祖国防衛の日」にあたる23日、ビデオメッセージを出し、ICBM=大陸間弾道ミサイルの実戦配備など、核戦力を増強していくと表明しました。

ロシア プーチン大統領
「われわれの戦士たちはいま、ウクライナに根付いた“ネオナチズム”と勇ましく戦っている」

プーチン大統領はビデオメッセージで「特別軍事作戦に参加する軍人や動員兵を心から祝福する」、「われわれの歴史的な領土で人々を守るために戦う英雄だ」と述べ、ウクライナ侵攻に参加する兵士らをたたえ、国民の団結を訴えました。

また、プーチン氏は「核戦力を増強する」と表明。

ICBM「サルマト」が今年、実戦配備されるとしたほか、極超音速ミサイル「キンジャール」に続いて、海上発射型の極超音速ミサイル「ツィルコン」についても大量供給を始めるとしました。

プーチン氏は21日の年次教書演説でアメリカとの核軍縮の枠組み「新START」=新戦略兵器削減条約の履行停止を一方的に表明していて、今回のメッセージにもウクライナへの軍事支援を強めるアメリカなどをけん制する狙いがあるとみられます。

プーチン氏はその後、首都モスクワのクレムリン近くにある第2次世界大戦の戦死者をまつった「無名戦士の墓」に献花を行いました。

ロシア大統領府によりますと、式典にはショイグ国防相や退役軍人らも参加したということです。