人口減少・過疎化・・・小学生も抱いていた危機感
人口減少と少子化で閉校した旧山田小学校。佐伯地区も同じ問題に直面しています。

(佐伯小学校6年生 中山莉胡さん)「ここらへんのお店が、車で30分とか行かないといけないから…」
地域の問題は「人がいないこと」。そこで子どもたちは「賑わいづくりのきっかけになれば」と、店を出すことを考えつきました。その、店名は…。

(佐伯小学校6年生 中山莉胡さん)「どこかの言語で『竜巻』だから(※トルナード=イタリア語で『巻き込む』)『地域の人を巻き込もう』という意味で『トルナード』になりました」
「地域をいかに巻き込むか」試行錯誤しながら奔走した

店づくりに必要なことはすべて自分たちで行います。商品開発はもちろんのこと、予算管理や、町内でのポスター掲示の依頼にも大人の手助けはありません。

(佐伯小学校6年生 末藤愛夕さん)「会計課から餅投げの予算が4000円と言われていて、50個で2000円で、送料が1000円かかるらしくて…」

佐伯特産のリンゴをかたどった、オリジナルの石鹸が完成しました。形は不揃いでも、地域の人に喜んでほしいという思いが込められています。
(佐伯小学校6年生)
「これっていくらで売る?」
「かかった費用で」
「作れる個数によって違う。10個作れたら、1500円かかったから、150円で売れば元が取れるけど…」
「150円、高くない?」
「でもそれが5個しか作れなかったら…」

正解を教えてくれる人は誰もいません。話し合いながら値段を決めていきました。担任の角田教諭は優しく見守ります。

(佐伯小学校6年生 担任 角田直也教諭)「地域の課題を子どもたちならではの角度で解決するという方向で。子ども発信で地域の人を絡めて、まさに『トルナード』して佐伯が盛り上がっていったらいいなと思っています」