北朝鮮は2月20日、短距離弾道ミサイル2発を発射しました。
「太平洋を我々の射撃場に活用する」これは金正恩総書記の妹、金与正氏が発表した談話にあった言葉ですが、ミサイルが日本列島を飛び越える事を予告するような言葉にも聞こえます。朝鮮半島で緊張が高まっています。

北朝鮮また2発発射 米韓の軍事訓練に反発

朝鮮中央テレビ(2月20日正午)
「長距離砲兵区分隊の放射砲発射訓練が行われました」

北朝鮮は20日午前7時頃、2発のミサイルを発射。600ミリ口径の「超大型放射砲」の発射訓練と伝えています。

北朝鮮の西岸付近から発射され、400km程度飛翔。落下したのは日本の排他的経済水域(EEZ)外と見られます。

18日、北朝鮮はICBM=大陸間弾道ミサイル「火星15型」を発射したばかりです。最高高度は5700kmに達し、飛距離は約900km。発射から1時間以上経って、北海道沖の排他的経済水域(EEZ)内に落下したと推定されています。

北海道・函館市ではICBMとみられる飛翔体がカメラに捉えられていました。

立て続けにミサイル発射を行う北朝鮮に岸田総理は…

「一昨日(18日)のICBM級の弾道ミサイル発射に続く、北朝鮮の弾道ミサイル発射ですので、いま国連の安保理に対しまして緊急会合の招集を要請しております」

安全保障理事会は日本時間の21日午前に開催されます。

20日のミサイル発射の理由について、北朝鮮は米韓の動きをあげています。

アメリカ軍の戦略爆撃機「B-1B」は、大量の爆弾を搭載可能で、金正恩総書記が“最も恐れている”とされています。19日、両軍はICBM発射の対抗措置として合同訓練を行ったのです。

朝鮮中央テレビ(2月20日正午)
「今日の発射訓練を通して、空中戦の優位を自慢する米国や南(韓国)の合同訓練に対して、我が軍の徹底した抑止準備態勢や対応能力を思う存分見せつける事ができた」