2024年のパリ五輪の新競技となる「ブレイキン」です。国内№1を決める全日本ブレイキン選手権が行われ、岡山からは五輪出場を狙う菱川一心選手ら10人が出場しました。

(杉澤眞優キャスター リポート)「全日本ブレイキン選手権の会場です。徐々に会場も盛り上がってきています」

DJが流す音楽に合わせて、即興で1対1のダンスバトルを行う「ブレイキン」です。パリ五輪代表選考に向け、頂点を目指し挑んだ、岡山後楽館高校2年の「ISSHIN」こと菱川一心選手(17)です。

予選から「パワームーブ」と呼ばれる得意のアクロバティックな技を次々と決め、翌日のトーナメント進出を勝ち取ったISSHIN。ガッツポーズも飛び出します。

(ISSIN選手)「よかったです、まじで。結構いつもテンパって忘れたりするんですけど、今日ちゃんと落ち着いてできたのでよかったです」

そして、きのう(20日)行われた準決勝。相手は33歳、世界大会にも出場経験のある「SHADE」選手です。片手で体を支える技など、独創的かつ繊細なダンスでベテランの実力を見せつけるSHADE。

対するISSIINも、持ち味の高難度な技に加え、SHADE選手の攻めに応じるかのように、即興で片手技を繰り出しました。しかし、独創性や表現力で一歩及ばす。最終ラウンドまでもつれ込みましたが、惜しくも敗退となりました。

3位決定戦でも敗れたものの、夢のパリ五輪に向けて、取り組むべき課題を見つけたようでした。

(ISSIN選手)「めちゃくちゃ悔しいです。超腹が立ちます、自分にも全員にも。お互いダンスで会話するような、そういう部分ができたのは嬉しいけど、そういう部分があったせいで冷静になれずに動きも雑になって、ミスも何個あったせいで取られたなと」

日本最高峰の大会には、ISSIN選手の他に岡山県から9人が出場。13歳の岸本美麗さんはベスト8に勝ち残り、審査員個人賞も受賞しました。

(岸本美麗選手)「体力不足だったので、そこを伸ばしたいです。まだ『ここ出せばよかったな』と後悔する部分があったので、次は後悔しないように頑張りたいです」

岡山県勢を引っ張るISSIN選手は、五輪の代表選考に向けて、今週末も大事な大会を控えています。

(ISSIN選手)「北九州と他にも何個か(大会が)あると思うので、そこで一気に近づけて自分のものにしたいなと思います。すぐ気持ちを切り替えます」