吾妻山が噴火したときに備え、どんな対策が求められるのでしょうか。防災士の井上和樹アナウンサーの解説です。

【井上和樹アナウンサー】
まず、前提として火山の活動には5段階の「噴火警戒レベル」というものがあります。

このうち吾妻山は「活火山であることに留意する」レベル1を継続しています。ただ今後レベルが引き上げられる可能性も十分にあると長橋教授は話していました。

そして、特に注意が必要なのは山の上に雪が積もっている今の時期です。

万が一この時期に噴火すると積もった雪が一気に溶けて土や砂などを巻き込んで流れ出す「融雪型火山泥流」と呼ばれる現象が発生します。流れる泥流の速度は時速60キロにも達し道路や家などを破壊する威力があります。

甚大な被害が発生する可能性があるので、ぜひお住まいの自治体の「火山防災マップ」を確認してください。

こちらは福島市が制作したものですが、赤く表示されているのが吾妻山が噴火し、火山泥流が発生した場合に影響を及ぼす範囲です。

これを見れば噴火の際、どこが危険なのか視覚的に知ることができます。噴火警戒レベルが1だから安心ではなく、いまのうちに噴火への備えを確認しておくことが大切です。