価格の上昇が続く卵についてです。農水大臣は去年、「正月明けになると少し落ち着いてくると思っている」と話していましたが、17日になって大臣は、「完全間違いというか先を見通す力がなかった」「あと半年は待っていただかないと」と発言を修正しました。価格高騰はいつまで続くのでしょうか?専門家に見通しを聞きました。

価格高騰で“卵ロス” 外食で相次ぐ休止

都内にあるオムライス専門店「神田たまごけん 東池袋店」。自慢はふわとろ卵のハヤシオムライス(890円)。“飲めるオムライス”ともいわれているそうです。「チーズ」や「ソース増し」などトッピングも売りですが、2月16日、こんな決断を…。

「『たまご2倍』トッピングの販売を休止させていただきます」

卵の仕入れ価格が去年から2倍になったため、「たまご2倍」トッピングの休止を余儀なくされました。

店長
「たくさん食べられる方にも満足したオムライスが提供出来ない状態になっているので、そこが悲しいところです」

今後、値上げも視野に入れているといいます。

店長
「お客さんの入りが、またコロナ以前のように戻ってきているので、むしろ(たまごの)使用量は増えているかなと。現状はたまごの2倍トッピングの休止で、たまごの使用量を少しずつ減らしていこうという試みだが、たまごの高騰に伴って、また値上げ等につながってくるのかなとは思います」

値上げの動きは、こちらのスーパー「PB FARM 佐竹店」でも…。1年前は卵10個入り170円前後で販売していましたが、17日は税抜き249円。70円以上値上がりしています。

女性
「250円ですか、高いと思っちゃった。安い時の値段を知っているから」

――利益はほとんどない?

PB FARM 清野恒樹社長
「場所代も出ないくらいですかね。来週あたり9円か10円か8円か(価格を)上げようかと思っています」

原価が高騰し赤字ギリギリのため、来週、値上げを考えているといいます。

さらに、ファミレス大手「ガスト」は「ガパオライスプレート」など一部商品の販売を2月16日から休止。菓子チェーン「シャトレーゼ」では「特濃たまごプリン」など卵を多く使う約20品目の製造を休止しています。

原因は鳥インフルエンザによる殺処分で、供給量が減少したこと。

JA全農たまごによりますと、たまごMサイズ1キログラムあたりの卸売価格は2月17日時点で335円、過去最高値です。
(2022年2月1日の卸売価格は165円)