韓国では検察の捜査権を廃止する法の改正案をめぐって、5月に退任する文在寅大統領を守るためではないかという批判も出ていて、大混乱が続いています。
野党議員
「反対!反対!」
真夜中の国会で揉み合いになる議員たち。韓国では、検察の捜査権を段階的にほぼ完全に廃止する法改正案をめぐり、革新系与党が国会で強行採決に踏み切ろうとして与野党が衝突しているのです。
5月の政権交代を目前にして、なぜこんなことに?
韓国の検察はかつて、事件を捜査する権限と起訴する権限をほぼ独占。大統領が退任後、検察に逮捕されるケースもあり、政治的影響力の大きさが批判の対象となっていました。
その強大な力を削ごうとしたのが・・・
文在寅大統領
「検察が絶対的な権力ではなく、国民のための機関という評価を受けられる時まで改革をやめない」
革新系与党の文在寅大統領でした。任期中、検察の権限縮小を進めてきましたが・・・
3月行われた大統領選で与党は敗北、保守系最大野党の尹錫悦氏が当選しました。尹次期大統領は検察官時代に朴槿恵前大統領の不正をめぐる捜査で指揮を執り、その後検察トップの検事総長に上り詰めた人物です。
一方で文大統領をめぐっては、妻の衣装代に多額の公費が流用されていたのではないかという疑惑などが浮上。
こうした状況もあり、政権交代の目前になりふり構わず検察から捜査権を取り上げようとする与党に野党側は、「文在寅保護法案だ」と猛反対しています。さらに・・・
金浯洙(キム・オス)検事総長
「長い間蓄積された国家の捜査力を無駄にしておくのと同じです」
検察側は主要幹部全員が辞表を提出する異例の事態に。
韓国の市民は・・・
市民
「検察が仕事をするには捜査権がある程度ないといけない」
「政治の争いです。そんなものを見るのは嫌です」
韓国の世論調査では検察の捜査権について、半数以上が現状維持を望んでいます。法改正案は5月3日にも国会を通過する見通しです。
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