アメリカ軍が中国の気球を撃ち落とした後、正体不明の飛行物体を3日連続で撃墜。中国側は、「アメリカの気球は10数回も違法に中国領空を飛行した」とけん制するなど、米中の応酬が続いています。なぜ飛行物体が相次いでいるのか。そして日本は、こうした飛行物体にどう対応すべきなのでしょうか。
■アメリカ上空に正体不明の飛行物体 米軍が3日連続で撃墜
国防総省は12日、アメリカとカナダの国境地帯にあるヒューロン湖の上空、高度6000メートル付近を飛行中、正体不明の飛行物体を撃墜したと発表しました。
国防総省は、▼偵察能力を持っている可能性があることや▼民間機に危害を及ぼしかねないと撃墜の理由を説明。飛行経路とデータから、軍の機密施設の近くを飛行していた可能性があると指摘しています。

アメリカ軍はこれまで、4日に南部サウスカロライナ州の沖合で中国の偵察気球を撃墜。その後も10日にアラスカ州、11日にカナダ北西部(ユーコン準州)、そして12日にヒューロン湖と、北米の上空で正体不明の飛行物体を撃墜するのは3日連続です。
明海大学 小谷哲男教授(安全保障が専門)
「2月4日に中国の偵察気球がアメリカの領空を侵犯したということがあり、それ以降、レーダーの感度を上げたと聞いている」

専門家は4日にアメリカが中国の気球を撃墜したあと、レーダーの感度を上げた結果で、「飛行物体そのものが急激に増えたわけではない」との考えを示しました。
では、アメリカ政府が警戒度を高めている理由について。
明海大学 小谷哲男教授
「昨年、ハワイ沖に気球が墜落した案件がある。これが中国のもので様々な偵察能力が搭載されていたということが分かって、中国の気球に関する計画に目を向けるようになった」














