長野県阿智村の寺では護摩木(ごまき)を燃やした灰の上を歩き、無病息災などを願う「火渡り護摩(ひわたりごま)」が行われました。

阿智村の信濃比叡(ひえい)・廣拯院(こうじょういん)で11日行われた「火渡り護摩」には、村の内外からおよそ200人が参加しました。

火渡り護摩は、無病息災などを願い30年ほど前から続く神事で、2022年は新型コロナの影響で参加者を村内に限るなど規模を縮小して行われましたが、2023年は従来通りの開催に。

広場では燃え上がる炎の中に、「家内安全」や「健康長寿」といった願いが記された護摩木を次々と投げ入れ、焚いていきます。

火の勢いが落ち着くと…。

燠(おき)と呼ばれる灰の上を、裸足の僧侶たちが威勢よく渡っていきます。

一般の参加者も、恐る恐る後に続きました。

「思ったほど熱くなかった気がしますけど心が洗われる熱さでした、健康で一年暮らせるように、コロナ収まって良い世の中に…」

「天気も良かったのでいい火渡りができました、うちの会社が上手くいくことを祈願しました」

「(ウクライナなどで)戦争が終わって早くみんな平和になればいいなと思いました」

災難を除き、福を招くとされる火渡り護摩…、参加者はそれぞれの願いを込めて臨んでいました。