山梨県のドクターヘリは2012年4月から導入され、運行は今年で12年目を迎えました。

これまでに出動した回数は5000回、搬送した人数は延べ4400人。事故や災害など様々な場面で出動してきました。

山梨県立中央病院 高度救命救急センター 岩瀬史明統括部長:
初動が早くなることで救える命も多くなった。

こう話すのはドクターヘリ導入当初からの中心メンバーで、山梨県立中央病院 高度救命救急センター統括部長の岩瀬史明医師です。
岩瀬医師は、ヘリに乗り込むフライトドクターです。

2012年12月2日に起きた中央道・笹子トンネル天井板崩落事故も出動。

ドクターヘリの運用が始まって間も無くのことで、高速道路上に降りたことは記憶に残っているそうです。

また、2014年2月の大雪では山梨県全体が孤立、甲府でも観測史上最高となる114cmの積雪を観測し、ドクターヘリの駐機場所で、甲府市にある山梨県立中央病院の屋上ヘリポートも大雪に覆われました。

しかし、一夜明けた朝一番にスタッフ総出で雪かきをして離着陸できる様にしました。

大雪で救急車の出動も困難を極めたので、通常では行わない陣痛が始まる間際の妊婦を搬送し、そのまま中央病院でお産した事も何件かあったそうです。
ドクターヘリに関わるスタッフは、医師が16人、看護師が6人、ヘリの機長が5人、整備士4人で、毎日交代勤務で休みなく救急の対応にあたっています。

山梨県立中央病院 救命救急センター 岩瀬史明医師:
ドクターヘリのメリットは、医師が患者のもとへ向かい、現場ですぐに診療を始められること。
現場にドクターが行くので、そこでの処置と患者の状態観察を逐一連絡でき、病院に着いてからどんな処置をすればよいかを具体的に伝えられる。

そんな山梨のドクターヘリにはオリジナルのシンボルマークが付いています。
