同性婚を認めれば「社会が変わってしまう」。2月1日の岸田総理の発言です。国会で野党からこの発言が追及されました。総理の発言について、当事者はどう感じたのでしょうか。性的マイノリティの方に聞きました。
総理発言「社会が変わってしまう」同性カップルは…

都内に住む今津那奈子さん。
女性のパートナーと一緒に暮らしています。
女性パートナーと暮らす今津那奈子さん
「(付き合って)11年ぐらい一緒にいるので、お互いの苦手なことは何かわかっている。メグの方が料理がうまいので、料理は全部任せている」
お互いの家族にも紹介を済ませ、勤めている外資系の会社のパーティーにはパートナーを連れて行くといいます。

今津さん
「パートナーを連れてきてもいいよみたいな招待状が届くので、最近パートナーっていうふうにしてるみたいで。夫とか妻じゃなくてパートナーって言い方で統一してる」
岸田総理の側近から飛び出したLGBT=性的マイノリティに対する差別発言。
荒井前総理秘書官
「見るのも嫌だ。隣に住んでいると思っても嫌だ」
「同性婚を認めたら、日本を捨てる人も出てくると思う」
差別発言のきっかけは、同性婚の合法化をめぐる岸田総理の発言でした。
「ネガティブな意味ではない」岸田総理が釈明

岸田総理
「全ての国民にとっても、家族観や価値観や、そして社会が変わってしまう、こうした課題であります」
同性婚を認めると“家族観・価値観・社会”が「変わる」のではなく「変わってしまう」と言ったのです。
今津さん
「同性婚が(法律で)決まったから、LGBTの人が増えるのではなくて、すでにここにいて社会に貢献し、社会の一員として生きていることを改めて知ってほしい」
パートナー・藤本めぐさんは…
今津さんのパートナー藤本めぐさん
「変わるとか変わらないとかじゃなくて、それは人が一生懸命生きてきた結果だからそこを『在り方はこうです』というのではない」
2月8日の国会。差別発言について最初に質問したのは身内の自民党議員でした。
まず、岸田総理の著書を引用したうえで質問。
自民党 宮下一郎議員
「岸田政権の性的マイノリティの方々等に対するスタンス、考え方を、ご自身の著書に込めた思いを含めてお聞かせをいただきたい」
総理の「岸田ビジョン」にはこんな記述があります。