若い人たちに健康について意識してもらおうと、「がんについて学ぶ」特別授業が高知市の高校で行われました。授業を通して生徒たちは「健康」の大切さを自分事として捉えることができたようです。
特別授業を受けたのは高知高校の1年生およそ230人です。授業は県総合保健協会が「若い人たちに健康を意識してもらおう」と県内の中高校生を対象に2014年から行っています。東京大学大学院医学系研究科でがん治療を専門とする中川恵一特任教授が講師を務め、日本人男性は3人に2人、女性は2人に1人ががんになっていることや、がん検診の受診率が日本は先進国の中でも特に低いことなどを説明しました。
また、23歳の時に子宮頸がんを経験した滋賀県在住の阿南里恵さんが、治療していた当時の心境を語りました。
(子宮頸がんを経験 阿南里恵さん)
「自分が死ぬかもしれないと思った時に浮かんできたことって体が痛いとかそういうことが怖いんじゃない。私はみんなに忘れられるのが怖い」
生徒たちは講師らの話を真剣に聞きながらメモを取るなど、がんや健康について熱心に学んでいました。
(生徒)
「今まであまり(がんを)自分のことと思っていなかった。(がんの発症率が)2人に1人と聞いて今後、自分もちゃんと向き合っていかなければいけない」
「おじいちゃんが自分が小学5年生の時にすい臓がんで亡くなってしまってがんには興味がありました。レーザーでがんの細胞の形をそのまま作り出して治療できるのが印象に残りました」
大切だとわかっていてもつい後回しになってしまう『健康』について、生徒たちは授業を通して改めて自分事として捉えることができたようです。














