高知県内で電子マネーカードの利用権をだまし取られる架空請求詐欺が相次いでいます。県警は身に覚えがない電話やメッセージが来ても連絡しないよう注意を呼び掛けています。

県警の調べによりますと1件目の被害者は高知市の50代男性で、去年3月6日、携帯電話の通信アプリのチャットでやりとりした人物から「10億円ばらまき企画応募権利に当選した」とのメッセージが届きました。さらに翌日、別のアカウントの人物からも「1800万円が当選したので同時に当選した2人と協力して当選金を受け取ってください。サイトに受け取り代金を振り込まなければ当選金は受け取れませんし、あなたの貯金がすべて失われます」と書かれたメッセージが届き、男性は指示に従って複数回にわたり電子マネーカードを購入。先月27日にはコンビニで電子マネーカード2万円分を購入の上、利用権をだまし取られたということです。

2件目の被害者は高知市の70代女性で、先月31日、自宅のパソコンでゲームをしていた際、突然画面に「トロイの木馬に感染しました。すぐにサポートセンターに電話をしてください」などと表示されました。女性が連絡先の電話番号に電話をかけたところ、外国人の名前を名乗る男から「修理するのに5万円必要です。コンビニで電子マネーカードを購入してください」などと指示されたことから、5万円分の電子マネーカードを購入。その後、男から「入力間違いで無効になっている。返金するので5万円分購入してほしい」「次は10万円分購入してほしい」などと言われ、合わせて20万円分の電子マネー利用権をだまし取られたということです。

県内では去年1年間に32件、およそ4688万円の特殊詐欺被害が発生していて、県警は「身に覚えのない電話やメールが来ても、連絡しないように」と注意を呼びかけています。