「4人より上の、黒幕的な人間がいる」
―――例えば職員にお金を渡して自由にする、そういったワイロも横行していたということだそうです。Y氏は日本に帰るにもお金が要るというふうに話しています。手続き渋滞が起きていた。お金を払えば順番を優遇してもらえるが、払えない人は滞在が延びてしまう。自分はコロナの影響もあって帰国まで4年半かかった、トータル4年半で1000万円使った。帰国前に小島容疑者と会話をして、今後どうするのというふうに聞いたら、小島容疑者は「ここにいると金ばっかり取られるから、何とかして場所移りたい。日本にはもう帰らない」というふうに話していたそうです。
―――では、「逃亡は可能なのか」っていう話なんですが、Y氏は「僕がいる間に逃げた人がいた。脱走があると収容所内はロックダウン状態になるんだけども。その人が逃げたときはロックダウンがなかった。聞いた話によると、2000万円か3000万円を払って脱走を黙認してもらっている」だそうです。国外脱出もということで、フィリピン人のパスポートは結構安く買える。フィリピン人として船の関係の仕事などで外国に出ることもできると聞いていた、ということです。
(小川泰平氏)そうですね、フィリピンだけじゃなく、他の国でも実際にあるんですけれども現地政府が正規に発行するパスポートですから、国外に出ても、偽造のパスポートではないんです。ただ取り方が違法、本人の写真が写ってますけども、他の国に入国するときにフィリピン人だからといってタガログ語をしゃべってみろ、なんていう入国管理局はないので、日本人が成りすまして第三国に出国するってことは可能ですね。
―――この4人の容疑者はこの収容所の中から様々な詐欺を働き掛けていたわけですけども、この後どうする計画だったとか、どんなことが考えられますか。














