死因特定できずも埋却処分完了、「注意点」も
宮城県石巻市の北上川河口に打ち上げられたマッコウクジラの死骸は7日、近くの砂浜に埋められその上にコンクリートが敷かれました。
我妻優記者:「北上川河口に打ち上げられたマッコウクジラは、この後およそ100m離れた砂浜に埋められるということです」

午前8時から行われた作業では、石巻市の職員と業者らがクジラを波打ち際から引き上げようと尾ひれにワイヤーを巻きつけていきました。

我妻優記者:「クジラの大きな体がいま、重機に引っ張られゆっくりと砂浜へと引き上げられています」

重さ20tと推定されるオスのマッコウクジラ。重機2台が引っ張ったり押したりして埋められる予定の場所まで慎重に運びました。現場には、クジラを見送ろうと地元の人が集まっていました。

地元の人:「同じ哺乳類だからね可哀想だな」
石巻市産業部水産課 伊藤貴之課長補佐:「想定ですと2mほど掘って埋却したい。血や脂が流れ出ないように丁寧に作業したい」

埋める前に、市の職員と牡鹿ホエールランドの学芸員による死骸の調査が1時間ほど行われ、クジラの体長が▼13.2mだったことが分かりました。
石巻市産業部水産課 伊藤貴之課長補佐:「DNA鑑定のための皮膚の採取と上の(歯)の採取を貴重なものだということで今後、ホエールランドで調査をする。外傷はなかったようなのですが死因は特定できないということです」

そして、午後0時半過ぎ・・・。
膨張による破裂を防ぐためクジラは、体内に溜まっている腐敗ガスなどを抜いてから2mほど掘られた穴に埋められました。

水が湧き出て死骸が浮いてこないよう埋めた場所を砂で1.5mほどかさ上げし、その上にコンクリートブロックを敷きました。

石巻市の職員:「何とか引っ張ることができて、ほぼ予定通り作業を完了することができました。クジラを微生物などが分解するのに時間がかかようですので、市の方で経過観察をしていきたい」
石巻市はこの場所には、「なるべく近寄らないように」と呼びかけています。