「日本でも飛行機の音が聞こえたら逃げようとしてしまう」

去年10月、かつて国軍に抵抗し、日本で難民として暮らしていた父親が突然亡くなったため、来日を決めました。今は支援者の力も借りながら、大阪で難民申請をしています。
(ポーチョーさん)
「日本でも飛行機の音が聞こえたら、ジャングル同様に逃げようとしてしまう。それで、ここは日本だ、と思い直すことが何度もありました。空爆は直接当たらなくても、その衝撃で心臓が止まったりもしてしまう。その恐怖は忘れられません」
日本に来てから、部隊の仲間が国軍に捕まり、銃殺された知らせが届きました。平和な日本に来た自分と、祖国で戦い続ける仲間たち。複雑な思いがあります。

取材中、一本の電話がかかってきました。ジャングルで戦う兵士、23歳の後輩からです。
(ポーチョーさん)「今の状況はどう?」
(兵士)「国軍からロケット弾が撃たれている」
(ポーチョーさん)「国軍が攻めて来たのか?」
(兵士)「1か月前に侵攻してきた。国軍側は300人ぐらいだ」
(ポーチョーさん)「今いる地域はPDFと国軍、どっちが優勢なのか?」
(兵士)「我々は地上戦は強いが、国軍は戦闘機があるから有利だ」
(ポーチョーさん)「勝利するのは時間がかかりそうか」
(兵士)「国際社会から(国軍への)圧力と(民主派への)支援を得られたら時間はかからない。必死に頑張っているよ」