ウクライナから新潟県小千谷市に避難している夫婦が5日、長岡市で講演し、電気も水もない現地の過酷な状況を語りました。

来場者から拍手で迎えられたのは、去年5月、ウクライナから小千谷市に避難してきたイリナさんとムタルさん夫婦です。

長岡蒼柴ライオンズクラブが主催した講演会に講師として招かれました。

【イリナ・シェフチェンコさん(38)】「飲み水は水たまりや雪解け水から取ります。しかし給水に並んでいる人がロシア軍に撃たれることもあり、命がけです」

イリナさんはロシア軍のインフラ施設を狙った攻撃で停電が続き、暗闇の中で手術に当たるウクライナの病院の様子など、現地から聞こえてくる過酷な状況を説明しました。

【講演を聴いた小学生は】「(実際に)戦争中の人の声を聞くと、(戦争は)本当にこわいものなんだなとか、自分の周りで起きたらどうしようとか、ものすごく頭の中に入ってきた」

【長岡蒼柴ライオンズクラブ 石田理惠子 会長】「戦争の悲惨さ、何一つ生むものがないということを伝えていかなければいけないと思います」

夫婦は「平和は与えられるものではなく作るもの」だと話していました。