■プロ野球・DeNA春季2軍キャンプ(4日・奄美大島)

3月に開幕するWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の侍ジャパンに選ばれている今永昇太(29)が4日、DeNAの2軍キャンプ地である奄美大島で実戦に向けて調整を行った。

昨季は6月にノーヒットノーランを達成し、チームトップタイの11勝をマーク。リーグ2位となったチームの原動力ともなった。本来ならば1軍スタートのキャンプも、今回は2軍キャンプ地である奄美で行い「僕の場合、1軍は調整の場で使ってはいけない場だと思うのでそれを含めてここ(奄美)を選択しました」と明かした。

第1クール最終日のこの日は、全体練習前に1時間ほど室内練習場でストレッチなどを行い、キャッチボールでは1球1球WBCの公式球を確認しながら、メジャー経験のある大家友和コーチ(46)に向かって投げ込んだ。キャッチボール終了後もボールの握りを入念に確認。

今回のキャンプで初のバッティングピッチャーを務めた今永は、より実戦に近い形で1軍の主力打者である宮﨑敏郎(34)、大和(35)、藤田一也(40)を相手に、直球と変化球を交え全30球を投げ込んだ。練習を終えたあと「やっぱり空振りも取れたりしましたけど、ベテラン選手のスイングはさすがだなと思いましたし、もう少し自分のやらなければいけない事が分かった」と気を引き締めた。

約1か月後に迫るWBCに向け「代表の合宿に合流した時には、実戦で2、3イニングは投げられるようにしないといけない」と意気込み、「みんなが世界一を目指しているので、とにかくその一部になれるように、やるべきことをしっかりとできるように丁寧に調整を続けたい」と大舞台へ照準を合わせた。

3大会ぶりの世界一奪還へ、期待のかかる左腕は「誰しもがその(代表の)経験できる訳ではないので、自分がこの経験をしたあとに、代表に行く後輩にさまざまなアドバイスが出来たらなと思っているので、自分がユニホームを脱いだ時に価値のある、説得力のある言葉を後輩に送れるようにこの代表を過ごしていきたい」と日の丸を背負うことについて思いを語った。