今シーズンも強い寒波が襲来し「雪道や凍った道をおそるおそる運転した」という方も多かったのではないでしょうか。
長野県諏訪市では自動車のプロが雪道での車の特性を知るため走行訓練を行いました。

諏訪市の霧ヶ峰高原。
雪に覆われた駐車場にやってきたのは日本自動車連盟=JAFの隊員たちです。
関東甲信越10都県の支部に所属する21人が2日間の日程で雪道での走行訓練を行いました。
訓練で使われたのは霧ヶ峰の中心部にある大型の駐車場。

夏のシーズンは観光客の車やバイクでぎっしり埋まりますが冬の期間は訪れる人もなく雪に埋もれてしまいます。

そこで、諏訪地方で自動車イベントなどを手がけている男性が雪道運転の訓練の場にしようと2022年12月から整備してきました。

(岩波敏樹社長)「散水車を自分たちで作って天候を見ながら、凍らせて層にだから一般道に近い状態です、ここで実際経験してもらって自分の技量の限度を知った中で安全運転につながれば」

訓練は、雪道での車の特性や安全装置の限界などを知ることを目的に行われ、JAFの隊員たちは四輪駆動や前輪駆動の乗用車5台を乗り分けました。

70メートルから100メートル近い直線コースでは時速40キロまでスピードを上げ急ブレーキを体験します。

(千葉の隊員)「普段雪道を運転することって千葉だとまずないので、自分の想像したよりも、なかなか車ってコントロールしづらいなというのが一つ強く感じました」

(埼玉の隊員)「4WDの方が安定感があるっていうのは感じましたね」

四輪駆動車は発進時のスリップも少なく雪道での安定感はありますがそれだけに注意が必要だといいます。

(JAF東京支部事業課・内藤康介さん)「4WDに乗ってるから大丈夫という過信も大変危ない、4WDだからといって無理せずに安全運転を心がけてもらいたい、急発進、急ブレーキ、急ハンドル、急の付く動作をしない」

隊員たちは、安全運転のインストラクターも務めていて地元に戻ったら雪道での運転の注意点などを伝えていきたいと話していました。

訓練も終わりに差し掛かったころ思わぬハプニングが!
8の字走行の訓練を行っていた乗用車がスタックして動けなくなってしまいました。
雪が深くタイヤが空転し、なかなか抜け出せません。

そこへ!
もちろん助けに来たのはJAF!
隊員が乗ってきていたサービスカーで難なく脱出できました。

(JAF隊員)「いざというときのためにこういうクルマを用意してきてよかったです」

霧ヶ峰の雪道運転の訓練場では、2月19日にも一般のドライバーを対象にした講習会が予定されています。