全国で相次ぐ強盗・窃盗事件を巡って、『ルフィ』などのアカウント名を使う人物が、フィリピン・マニラの施設内から実行役に指示を出している可能性が浮上しています。収容所施設の内部事情はどのようなものなのか、フィリピン現地紙の元記者・水谷竹秀氏は「収容者は、面会した時や職員の銀行口座を通じて、外部からお金を手に入れることができる」と話し、その金で収容所の中で食事が可能だと話します。月額12万円で「VIPルーム」を借りるなど、処遇はまさに「金次第」だという実態を語ってくれました。
【解説 水谷竹秀氏】フィリピンの日本語新聞「月刊まにら」元記者として10年以上現地で取材活動。ビクタン収容所は毎月取材していた
―――水谷さんはフィリピン滞在中、ビクタン収容所は月に1回程度取材で訪問されているということですが、今回いろんなものが押収された、スマートフォンも出てきた。どういうふうに聞いてらっしゃいますか。
収容所に手入れが入ったっていうのは報道でも見ましたし、今やり取りしている元収容者からも聞いたんですけれども、過去にも結構手入れは入ってるんです。そのたびに携帯電話やパソコンが押収されているが、なかなかその状態が改善されていないでいた。今回マルコス大統領の来日が控えているので、フィリピン政府としては、そういう是正をしたいという意思表示をしてはいるんですけれども、おそらくほとぼりが冷めるとまた元の状態に戻ってしまうんじゃないかな、っていうふうに私は見ています。
―――4人の容疑者が収容されているビクタン収容所の内部です。緑の屋根のようなものが見えているのが正面ゲートで、入ると、中に鉄の柵があって、A棟B棟がある。水谷さんこういう状況ですね。(水谷さんの取材による収容所内のレイアウト)
そうです。ゲートを入ると鉄柵が目の前に、ちょっと動物園をイメージするとわかりやすいかもわかんないすけど、そういう感じで鉄柵が立っている。その両隣に一般の収容者の棟が2階建てで並んでるという感じですね。
―――鉄の柵があるのは、収容されている人たちが逃げないようにということですよね。基本的に4人部屋で、16部屋あるということですが、部屋の外にも雑魚寝で、定員をはるかに超える収容人数だという。この人たちは部屋が与えられていないということなんですか。














