『慣性力』を活用した最新技術…おもりでブレーキをかける

 そんな中、長周期地震動の揺れを低減させるという最新技術が導入されたビルがあります。その舞台は「屋上」です。東京・恵比寿にある高層ビルの屋上に行ってみると…。

 (鹿島建設・建築設計本部 矢口友貴チーフ)
 「こちらが当社が開発しました『ディースカイエル』でございます。(Q大きいですね?)そうですね。450トンのおもりが3基ですので合計1350トンのおもりが配置されている装置ですね」

 鹿島建設が開発し去年夏に設置された「ディースカイエル」。鉄板を重ねて作られた重さ450トンのおもりが3つ。それらを「積層ゴム」という特殊なゴムで支え、さらに錘の下にはダンパーが張りめぐらされています。
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 大きな地震が起きた際、この装置がどんな機能を果たすのでしょうか。

 (鹿島建設・建築設計本部 矢口友貴チーフ)
 「地震が起こって建物が揺れ始めますと、建物から少し遅れておもりが動くような形になります。それが建物の揺れを打ち消すように動いて、あたかも建物に対してブレーキが働くような」
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 揺れが発生すると、「ディースカイエル」では慣性力いわば「その場に残ろうとする力」が生じ、おもりが少し遅れて動き始めます。結果、建物自体の揺れと逆方向の動きを繰り返すことで揺れを抑える効果が働くというわけです。
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 実際、東日本大震災の地震を再現したシミュレーションでも、「ディースカイエル」を設置することでこの高層ビルの揺れはすべての方向で半減し、揺れが続く時間も大幅に短縮されることが確認されています。またビル内での活動はそのまま行えてストップさせない点も屋上に制震装置を置くメリットです。今回の「ディースカイエル」の設置工事でもオフィスやレストランなどは通常営業を続けたといいます。

 (鹿島建設・建築設計本部 矢口友貴チーフ)
 「建物の内部に手を入れなくていいというところがありますので。屋上のみで工事が完結しますので、非常にニーズは高いんじゃないかなというふうに考えています」