医療非常事態宣言が解除された長野県内の現状と今後の見通しについて、感染症を専門とする信州大学医学部附属病院の金井信一郎(かない・しんいちろう)医師に聞きました。

「11月・12月と高い水準で感染者が続いてきたわけですけど、ようやく感染者が減ってきて、一安心しているところではあります」

およそ2か月半ぶりに「医療非常事態宣言」が解除された県内。
感染者数の減少傾向はこのまま続いていくのでしょうか。

「いったん減少傾向は続いていくというふうに思いますが、新たに海外とかで『XBB.1.5』という変異株が流行して日本にも入ってきておりますので、その影響がどれぐらい出てくるかというところですね、早ければ2月中にはまた上昇の方に転じてくる可能性はあると思います」

5月には感染症法上の「2類相当」から、インフルエンザなどと同じ「5類」に引き下げられる新型コロナ。
5類になると行動制限の要請などはなくなり、感染した場合にはどこの医療機関でも受診可能になります。

「今までよりも感染対策を緩和しますので、かなり急激に感染が拡大する場合拡大の規模が大きくなりますので、やっぱり流行拡大期の医療への負荷っていうのは今まで以上に出てくる可能性はあるのかなと思います」

ウィズコロナの大きな転換点を前に、感染対策の考え方を、いま一度、確認する必要がありそうです。

「コロナの前から例えばインフルエンザ流行している時には感染対策しましょう、マスクしましょう、手洗いしましょうってやってたわけですけども、(同じように)感染症が流行してる時には感染対策をしっかりしましょうねっていう、一律にやらなくていいっていうことであって、決して(感染対策を)やらなくていいっていうふうに変わるわけではないってことですね」