厳しい寒さが続くなか、5年ぶりとなる長野県諏訪湖の「御神渡り」の出現はあるのでしょうか?
湖畔には、御神渡りを待ちわびるさまざまな人が集まり、新たな輪も生まれています。
夜明け前の午前6時すぎ。氷の観察を続ける八剱神社(やつるぎじんじゃ)の関係者が集まってきました。
観察を始めて、25日目。全面結氷への期待をこめて湖畔に向かいます。

遠くから見守る武居智子さん。
仕事の合間をぬって今シーズン初めて、観察の様子を見に来ました。
「みんな5年ぶりにできてほしいなって願いはあるけどこればっかりしはね」

下諏訪町にある温泉旅館「ぎん月」。
武居さんは、若女将を務めます。
正月も終わって、通常は、この時期が閑散期。
5年前の御神渡りの際は、お客さんが増えたといいます。
「見に来られる方すごくいたと思いますねうちに泊まってる客だけじゃなく湖畔の宿はそうだったと思うけど、まだ期待は捨ててない希望は捨ててない」
最低気温氷点下4.4度。
いくぶん冷え込みが緩んだ30日朝の諏訪市。
岸辺に氷はあるものの、湖面は波打っていました。

「応援団」も毎日湖畔にやってきます。
岡崎ひよりさんは、休みの度に東京から駆け付けます。
「神様の通り道がここにできるのを皆さんがわくわくして待っているというのは、すごく魅力を感じていて、みんながニコニコ氷の厚さを測ってるこの空気も好きで」

毎朝、湖畔に集まった人たちみんなに温かいコーヒーを振舞うのは、小松香緒里さん。
「毎日諏訪湖の表情を見ながらご神事を見守りたいという気持ちと終わってから寒い中みんなでコーヒー飲んで温まれたらいいなって」

(八剱神社大総代・大久保一さん)「おいしいですよ、朝寒い時に本当に助かります、毎日来てもらってね」
(八剱神社・宮坂清宮司)「春を予感させるような柔らかな波がずっと打ち寄せているそんな感じ、全面結氷するそして亀裂ができて盛り上がるそういうことを描きながら湖に通ってますので希望は捨てていません」
5年ぶりの御神渡りの出現を願い、観察はこれからも続きます。