妊娠を中絶するための「飲み薬」について、厚生労働省の専門部会はきょう(27日)、国内で初めて承認することを認める意見をとりまとめました。さらに慎重に検討する必要があるため、改めて分科会で議論し、承認するかを正式に判断する予定です。

イギリスの製薬会社「ラインファーマ」が開発した「メフィーゴパック」は、妊娠の継続に必要なホルモンの働きを抑える「ミフェプリストン」と、子宮を収縮させる「ミソプロストール」と呼ばれる2種類の飲み薬です。

ラインファーマによりますと、これらの薬を組み合わせて飲むことで、妊娠の継続を止める働きがあるとされています。

この薬について、厚労省の専門部会はさきほど、一定の有効性や安全性などが確認されたため、国内で承認することを認める意見を取りまとめました。

その上で、さらに慎重に検討する必要があるとして、来月から1か月間、薬を承認するかどうかや管理の方法について、一般からの意見を募集したうえで、部会の上部組織である分科会を開き、承認するかどうかを正式に決める予定です。

対象となるのは、妊娠9週までの妊婦で、日本国内で行われた治験では93%が24時間以内に中絶に至ったということです。

当面の間は緊急時にも対応できるように医療機関で指定を受けた産婦人科医による確認のもとでの使用に限られる方針です。

早ければ今年の春にも正式に承認される可能性があり、その場合は国内で初めての飲む中絶薬となります。