抱えていた思いを吐き出すことができた宮島さん
宮島さんは、20代半ばでカウンセリングを受け、抱えた思いを吐き出しました。その後、結婚し、子どもにも恵まれました。
去年からは、遺族のアンケートの集計など大倉さんの取り組みを手伝っています。
(宮島智美さん)
「ずっと前から自分のもやもやした経験が何か形にできればと思っていたので」
父親の唯一の形見は、腕時計です。
父親が自ら命を絶ったという出来事を乗り越えることはできても、消えることはない。それでも、月日の流れの中で、宮島さんの心には少しだけ変化がありました。
(宮島智美さん)
「私も父親より歳をとったので…今そこを越えて生きてきたので。ずいぶん若くして亡くなったんだなと思います。かわいそうだったなと思います。」
「今は困ったときだけ『助けて』って拝んでいます。そういうときだけ『お父さん助けてね』って。そこだけ心の拠りどころにしています」
自身の経験を語ることで相手に気を遣わせてしまうのではないか、家族に迷惑がかかるのではないかと話すことすらできない現状があるといいます。
大倉准教授が進めている遺族へのアンケートでは「どんな情報提供や支援を望んだか」という質問に対し最も多かったのが
「なんでも話しても聞いてもいい状況」
その次が
「遺族会など仲間と出会える場の情報」でした。
大倉准教授は「自殺をタブーとせず、否定的な先入観を解消する必要がある」と語ります。家族を自殺で亡くした人のアンケートは今も実施していて岡山県立大学の大倉研究室のホームページから回答できるということです。
【前編を読む】
『合宿行くのか』『そうだよ』そっけない言葉が最後の会話...父親を自殺で亡くした娘「悲しみを口にできない」誰にも言えない葛藤を抱え生きる














