一流選手が勢揃い!このチームにキャプテンは必要?

中居さん:
監督はペナントレースはもちろん戦った経験がありますが、国際試合の監督は初めてです。短期決戦で選手とのコミュニケーション、連携はどのように図りたいと思ってますでしょうか?

栗山監督:
本当に今回は一発勝負なんで、そこはもともと難しいと思っています。ですから作ろうとすることはしません。過去日本の先輩方が作ってきた見本をしっかりやり切るだけで、僕は選手を信じるだけなので、あんまり(チームを)作ろうとは思ってないですね。

中居さん:
ピッチャーで言ったらパーフェクト(完全試合)のピッチャーもいればメジャーのピッチャーもいれば、ノーヒットノーランのピッチャーも。三冠王もいれば首位打者も。やはりプライドもありますし、そこは鬼になって代えなければいけない時もあるでしょうし、僕は監督を見ている限り、本当に誠実さと優しさと熱さの固まりのような人だなと思うんですが、鬼になるときもあるんですか?

栗山監督:
鬼というよりか、ジャパンの試合は特に超一流の選手ばかりなので、勝たせてあげることが一番のプライドだと思っているんですよ。ですからダルビッシュ(有)投手に(WBCの)出場についての話をするときにも正直に言いました。「悪いんだけど、ダルビッシュが先発しました。初回、すごく調子が悪いです。初回に出てきて『ピッチャー交代』って言えるかどうかいつも考えているんだよね」ってダルビッシュにそのまま言いました。

中居さん:直でですか?

栗山監督:
はい。そしたら彼は笑いながら「代えてください」って言ってました。

中居さん:
こういうケースもあるんだということをお話されることが監督らしいですね。

栗山監督:
まあそうなのか、もしかしたらずるいのか。でも正直に言うしかないので、自分が考えているよりも選手と本音で話したほうが良いと。ですからなるべく伝えるようにしています。

中居さん:
今回は投手陣15人、野手も含め全部で30人です。キャプテンを立てようと思っていますか?

栗山監督:
えーと。最初はいらないかなと思っていたんですよ。ところがいろんな代表で戦ってきた方たちに聞くと、やっぱりコミュニケーションをとるには必要なのかなっていうのはありますので、合宿に入った時に選手たちにもう一回聞きます。「キャプテンは必要ですか」と。

中居さん:
えー。いたほうがいいかと。

栗山監督:
はい。それで選手たちがもし「いらない」って言うのなら「全員キャプテンの仕事してくださいよ」ということなので。それが理想かなと思うんですけど。ショートだったりキャッチャーといったポジションが一番適しているかなっていうイメージはあります。