戦国武将・毛利元就。3人の息子へ「1本では折れやすい矢でも、3本の矢を重ねると折れにくくなる」と、協力することの大切さを教えたという有名な説話があります。三矢の訓「さんしのおしえ」・「みつやのおしえ」などといいますが、これを彷彿とさせる方々をご紹介します。
山形純菜キャスター:
現代版“三矢の訓”、天皇杯受賞のアイス製造会社の社長とその社長を支える3人の息子たちの物語です。
アイス職人“家族の挑戦” 「天皇杯」受賞の秘密は?
瑞々しいメロンや桃。熊本で地元の農産物を使ったアイスを作り続けている市原幸夫さん。
パストラル 市原幸夫社長
「新しい農産加工グループの一つのモデルができないかと」
市原さんの取り組みが今回、農林水産業の最高の栄誉である天皇杯を受賞。評価の理由は独自の経営スタイルにありました。
実はアイスを作るだけでなく、材料の生産から加工・販売まで全てを手がけているというのです。支えるのは息子たち。▼長男がアイスの開発や販売。▼次男がブドウなどの生産。▼三男が販売拠点としての洋菓子店。それぞれの部門を3組の息子夫婦が担います。

市原幸夫さん
「常に通過点なんですね。僕らの取り組みは終わりがない」
家族で協力して手にすることができた栄誉。市原家が次に狙うものとは…。
息子3人の特技を活かしたアイス
農林水産業最高の栄誉とされる天皇杯を受賞した市原幸夫さん(71)。幸夫さんは地元である熊本・山鹿市に1997年「株式会社パストラル」、アイスの製造会社を設立しました。このアイスの材料は地元農産物を使っています。
▼山鹿市産の和栗を使ったアイス、▼熊本県産のみかんやメロンを使ったシャーベットなど、ご当地アイスを製造しています。地元の農産物だけではなく▼明太子や▼しじみなど全国の特産物を使ったオーダーメイドのアイスも年間約300種類も製造しているということです。
