最強寒波による大雪で、鳥取県米子市などでは多くの車道で圧雪となる状態が続いています。除雪がなかなか進まない道路も多くあり、市民からの苦情や問い合わせもあると言いますが、こうした背景の1つが、除雪作業の担い手不足です。

今季最強寒波による大雪の影響で、鳥取県・米子では26日も厳しい冷え込みとなり、午前10時の時点で積雪が36センチもありました。


市民が連日雪かきに追われる中、車道に目を向けると…

土江諒 記者

「こちらの路面は雪が固まっていて、除雪がなかなか進んでないように思います」

道路は圧雪となっている部分も多く、ボコボコの状態。そこをガタガタ揺れながら車が走っている状況です。

こうした状況は、島根県松江市でも…


木谷茂樹 記者

「国道9号は除雪されていてアスファルトが見える状態になっています。しかし1本通りを入ると、まだ白い路面も凍っていてボコボコしている状態で、あまり除雪が行き届いていない状況であることが分かります」

今回の大雪。特に米子では除雪がなかなか追い付いていない状態で、市民からの苦情や問い合わせも入っていると言います。

なぜ除雪が追い付いていないのでしょうか。

米子市道路整備課 長谷川聡さん

「一番は道路の幅員の問題です。道路の幅が狭いと、どうしても入ってくる機械も大型のものが使えなくなり、顕著に差が出てくるのかなと思います」

生活道路でもある市道は国道などに比べると圧倒的に道幅が狭いため使える重機が小さく、その分、馬力も落ちるといいます。

そして、もう1つの原因が除雪作業を請け負う建設業者の担い手不足です。


米子市道路整備課長 谷川聡さん

「作業は建設業者さんに大変お世話になっていますが、年々高齢化等によりオペレーター技術者の方が引退されて不足しています。担い手となる若い方がなかなか入って来られてこないということで、毎年「今年も除雪お願いできますか?」と意向調査をしていますが、「ちょっと今年からはオペレーターがいないのでできません」とお断りされる業者もおられます」

実際に除雪作業を担う業者も、担い手不足に悩んでいました。


三徳興産 長谷川智也 社長

「すごくそれは大きな問題で、除雪作業に限らず、道路維持をしていくことになると、建設業の担い手不足、若手不足はどの企業さんも問題だと思っています」

また、今回の気象条件も除雪のハードルを上げたと言います。

三徳興産 長谷川智也 社長

「気温が低かったので、除雪をしてもその上に雪が降って積もる。それが一般車両によって、踏み固まって圧雪ができる。それを取ろうとするんですけど、薄く何回も取らなければならないため、余計時間がかかってしまいます」


今回の雪は気温が低い状態で一気に降り積もりました。圧雪と低温でアイスバーン状態になると、一度で雪を取り除くことは難しいと言います。

また、山陰道が通行止めとなってしまったため下道が混雑。24日夜から25日にかけて各地で渋滞が発生したため、思うように除雪車が動けなかったことも除雪が追い付かなくなった原因と考えられるということです。

米子市では、引き続き優先順位が高い道路から順番に除雪作業を進めていくとしています。