観光振興の新たな財源として全国の自治体で導入が広がる「宿泊税」。島根県松江市でも、12月1日からその宿泊税の徴収が始まりました。朝ドラ効果などもあり、多くの観光客が訪れている松江。税収は、年間3億円以上を見込んでいます。

30日午後、松江城周辺にある駐車場の多くは満車状態で、県外ナンバーで溢れかえっていました。

観光客のお目当てはもちろん。

観光客「やっぱり八雲さんを見に来た。実際の様子を」「『ばけばけ』見たから、かな」

朝ドラ効果に加えて、出雲大社が神在月期間とあって、より一層観光客で賑わう松江市では、1日の宿泊分から「宿泊税」の徴収が始まります。

素泊まり・税抜きの宿泊料金が、1人1泊5000円以上の宿泊者から200円が、市内の旅館やホテルで徴収されるというものです。

記者「宿泊税が松江かかるんですがご存じでした?観光客「知りませんでした」記者「どう思いますか?」観光客「200円なら…」「200円…私は反対」「どの県も今取っているので…」「この綺麗な景観を保つのに必要ならばと思います」

市内にある宿泊施設と言われて思い浮かぶのが、やはり玉造温泉。

大きな混浴露天風呂が自慢のこちらの旅館でも、宿泊税がスタートしました。

湯之助の宿 長楽園 山内海空さん「特に表示はありませんが、こちらのパソコンで請求書を出すときにシステムの変更を行いました」

宿泊税の導入に当たって、旅館は、市の補助金使も活用しレジのシステムなどを改修。

宿泊客からの問い合わせが増えるといった混乱はなかったということですが、宿泊客には精算の際などに、口頭で伝えるようにしているということです。

湯之助の宿 長楽園 山内海空さん「全国からお越しになるお客さんの利便性の向上や」「また来たくなる記憶に残る事業を展開していただきたい」

松江市では、年間約3億3000万円の税収を見込んでいて、滞在時間延長や宿泊客数の増加につながる受け入れ環境やサービスの向上で、さらなる松江観光の魅力アップに取り組むことにしています。