ゆっくりと川面を流れる無数の氷の花びら…

福島県矢祭町の久慈川で、全国的にも珍しい「氷花(シガ)」と呼ばれる現象をカメラが捉えました。

真冬の川面に現れた、幻想的な氷の世界。

矢祭町の久慈川に出現した「シガ」という自然現象で、5年ぶりの大発生です。

茨城県から訪れた人「例年になく、大きくてきれいですね」

無数に流れる小さな氷が朝日で輝き、「花びら」のように見えることから「氷の花」と表記されることもあります。

水津邦治アナウンサー「今の矢祭町マイナス10度で川の半分が凍っています。こうした中シガが現れました」

北海道など、一部の地域でしか見ることができない「シガ」。

最低気温がマイナス7・5度を下回る日が3日以上続く、寒さが厳しい朝方に現れるといいます。

26日は、下流の茨城でもシガが出現しました。

久慈川のシガ研究会・関根一夫さん「さらにけさ厳しい冷え込みがあったので、きょうは大発生」

シガを13年前から研究している茨城県の関根一夫さん。

誕生の秘密はあまりよく分かっていませんが、関根さんはこう考えます。

関根さん「水面から寒さで水が冷やされて氷になり、どんどん寒さが続くと川全体が過冷却になって、シガが発生すると思っている」

滅多に見られない貴重なシガ。

関根さん「まるで1年ぶりに会えた恋人に再会する喜びみたいなところがあります」

日中、気温が上がると姿を消すシガ。

気象条件が整えば、2月中旬まで見ることができるということです。