ここまでが良く知られた因幡の白兎、いわばメインストーリーですが、白兎についてはもうひとつ、アナザーストーリーがあります。

鳥取県八頭町福本にあるのは、その名も「白兎神社」。
狛犬ならぬ、こま兎が訪れる人を迎えます。

アナザーストーリーに登場するのは、大国主命や八上姫ではなく、天照大神。視察のために降臨した天照大神を白兎が案内したというストーリーです。

地元・八頭町では、もう一つの白兎伝説を地域活性化につなげようと、「やずうさぎプロジェクト」が結成されました。

やずうさぎプロジェクト 八頭町観光協会 中村裕司 事務局長
「因幡の白兎とはまた違う伝説が残っていますので、こちらの方でも皆さんが訪れるきっかけになって頂ければと思っています。」

八頭町の郡家駅。
駅舎の中には、八頭町の白兎神社の大きな写真が掲げられています。

やずうさぎプロジェクト 高野実咲 プロジェクトリーダー
「ああいう形で白兎神社の写真やパネル展示をして、伝説について皆さんにご説明とかして楽しんでもらえるようにしたり。」

これはウサギの形に水引きを結んだ「うさぎ結び」。

更に白兎神社の御朱印、洒落た言葉が特徴のおみくじなど、駅舎には白兎にまつわるグッズが並びました。

駅でのPRに加え、やずうさぎプロジェクトは、ウォーキングやサイクリングのルート設定、ガイドの養成などアナザーストーリーで、町の活性化を進めています。