“主権に強い意志”習主席との対話がカギ

Q.東シナ海で中国の動きが活発化するなか日本としてはどのように対応すべきだと考えますか。

増田雅之 中国研究室長
現在は日本に対してプレッシャーをかけ、政治的な強いメッセージを送るために海警局や海上民兵も含めた態勢の整備をしていると考えています。これを実行に移すかどうかは中国側にとって極めて大きな判断です。

私たちは中国が実行に移さないようにどうすべきかを考えなければなりません。日本側の弱さが見えれば中国はそこを突いてくるでしょう。法制度を含めて態勢が整っているのだから突破すべきだという論調が中国で高まる可能性もあると思います。

日本は尖閣諸島周辺に限らず日本の支配が及んでいる海域に対し、自衛隊の警戒監視活動や海上保安庁による警備に加えて、科学調査なども行うことで日本の「有効な支配」を多面的に見せる必要があります。

中国の態勢整備は、海洋権益・主権に対する強い意志を持つとみられる習主席の大きな意向に沿った形で行われていると思いますが、実行に移すかどうかも習主席の判断によるところが大きいわけです。ですから、日本政府が中国の最高指導部、とりわけ習主席といかにコミュニケーションをとっていくかということもリスクの管理という点ではとても大事なことです。

インタビューは8月17日に実施

増田雅之 氏
防衛省防衛研究所 中国研究室長
中国で開催される国際会議にも出席
中国側の専門家と議論を交わす機会も

聞き手 JNN北京支局 松尾一志