オオゴキブリを観察するには?
(東洋産業 大野竜徳さん)
「さて、ここでぜひ知っていただきたいことがあります。ゴキブリは、家の中にいる虫ばかりではありません。日本には、実に多様なゴキブリ類が生息しています。
一説によると日本産のゴキブリ類は、シロアリを除いて65種6亜種が記録されています。
そのすべてが家の中に出てくるわけではありません。人間の住環境に侵入したり、屋内で繁殖したりして、衛生害虫として問題になる種類は、その一部です。
残りの多くは、森林、草地、洞窟、朽木など、それぞれの環境で、それぞれの暮らしをしています。
例えば、森林や草地などで見られるモリチャバネゴキブリ。名前も姿もチャバネゴキブリによく似ています。
しかし、チャバネゴキブリが飲食店や食品工場などの屋内環境で問題になるのに対し、モリチャバネゴキブリは主に屋外で暮らしています。
名前と見た目だけで、台所のあいつと同じだと思ったら大間違い。ゴキブリ界にも、そっくりさんがいるのです。
さらに自然の中には、美しい模様を持つもの、金属光沢を思わせる色合いのもの、鮮やかな色彩を持つものなど、これ、本当にゴキブリ?と思ってしまうような種類もいます」
(東洋産業 大野竜徳さん)
「私たちがゴキブリと聞いて、黒くてテカテカした姿や、屋内を素早く走り回る姿を思い浮かべるのは、たまたま人間の生活圏に入り込んできた種類を、何度も目にして嫌な思いをしてきたからなのかもしれません。
ゴキブリという名前だけでは、その生態までは分からないのです。もしオオゴキブリを自分の目で見てみたいなら、探す場所は台所ではありません。
自然の残る森林や雑木林で、朽ちた倒木や切り株を探してみましょう。特に、湿り気があり、内部が柔らかくなった朽木は候補になります。
ただし、観察するときには注意してください。いきなり倒木を割ったり、ひっくり返したりすると、そこに暮らしている生き物のすみかを壊してしまいます。
まずは木の隙間からそっと観察する。どうしても動かす必要がある場合も、できるだけ元の状態に戻す。これは森の住人に対する礼儀です」














