巨大地震による津波から命を守るため、北海道室蘭市で立ち入り禁止の線路を横断して高台へ逃げる新たな避難ルートの運用が始まりました。津波到達までわずか41分という過酷な条件下で、いざという時に最短ルートで避難するための課題と、初めて行われた訓練の様子を取材しました。
巨大地震発生時の大津波に備えて 線路を横断する最短の避難ルート
9月6日は、北海道各地で防災訓練やイベントが行われました。
短時間で迫り来る大津波からどう逃げるか、新たな避難ルートの研究が各地で進んでいます。
室蘭市の訓練で流れた防災無線(9月6日)
「室蘭市内に大津波警報が発表されました」
9月6日、北海道室蘭市で行われた大規模災害の避難訓練です。海沿いにあるこの町内会は、巨大地震が起きた場合、わずか41分で、津波の第1波が襲います。
目の前に、高台がありますが…
列車が通過
「ゴーッ」
立ち入り禁止の線路が、住民に立ちはだかります。
室蘭市訓練・非常扉開ける(9月6日)
「ガチャッ」
室蘭市は、線路を渡って最短距離で高台に避難するルートを新たに設けました。
住民(9月6日)
「線路を渡る機会ないのでよかったです」
「これ以上年いったらどうなるか、背に腹は代えられない」
各地で整備が進む「線路横断の津波避難」その課題を、もうひとホリします。
東地区自主防災会・橋本正敏会長(2024年取材)
「目の前がこんなふうに高台になっていますので、命を守る場所としてはここが最適なんです。ただやはり、この線路を渡るという行為が現在できないものですから」

室蘭市の東地区は、海と線路に挟まれた地域です。巨大地震が起きた場合、9メートルを超える津波が来る浸水想定区域です。
周辺に高い建物は少なく、目の前に高台がありますが、立ち入り禁止の線路が、行く手を阻みます。
高台に逃げるためには、東側の地下歩道か、西側の跨線橋のどちらかに迂回しなくてはなりません。
東地区の住民(2024年取材)
「ふくらんで行くよりも(線路を渡れば)3分の1、4分の1の距離で」
「時間もひっぱくした状態だったら、もう一番近い所行きますよ心理としては」
町内会長で防災士の橋本正敏さんは、住民の要望を受けて、13年前から、国や室蘭市に線路横断ができるよう要望しました。
市は、JR北海道などと協議し、住宅街と線路の間に非常扉を3か所整備し新たな避難経路として5月から運用を始めました。














