予算編成の焦点は「通年の国債発行額」40兆円が一つの目安に

来年度にかけては、概算要求の143兆円以外にも、防衛力強化や国土強靭化などで、金額を示さずに予算を要求する「事項要求」もあるため、財務省の予算査定があっても、最終的に年末に示される来年度予算案はより大きな額になる可能性もある。

予算額に加えて、マーケットが注目するのが「通年の国債発行額」だ。

予算編成では、税収や税外収入などの歳入見通しから、必要な予算などの歳出を差し引いた不足分を、新たに国債を発行することでまかなっている。

通年の国債発行額は2024年度は37.1兆円、2025年度は37.3兆円となっていて、「40兆円」が財政規律を維持する一つの目安とみられる。

ただ、予算要求が膨張するなかで、肝心の税収は来年度、食料品の消費税減税で、5兆円程度財源に穴があき、高市総理が強調する「通年の国債発行額をコントロールする」ことは困難を極める。

仮に、40兆円を大きく超える新規国債の発行が必要となれば、マーケットは「無責任な放漫財政だ」とみなし、30年ぶりに3%を超えた長期金利がさらに上昇するほか、物価高につながる円安が加速する恐れもある。

「責任ある積極財政のもと、強い経済を作る成長路線と財政規律を維持する持続可能性の二兎を追う、両立させる」と自信をのぞかせる片山財務大臣。

その言葉が守られなければ、私たちの生活にも悪影響が出ることになる。

TBS報道局経済部 蓮井啓介